ユウロピウム

読み：ユウロピウム
外語：Eu: Europium

, Europium

, Europio

, Европий

, يروبيوم

, 铕

, 銪

, eŭropi/o

品詞：名詞

銀白色の金属元素の一つ。

情報

基本情報

一般情報

原子情報

原子量: 151.964(1)
電子配置:
- 1s²、2s²、2p⁶、3s²、3p⁶、3d¹⁰、4s²、4p⁶、4d¹⁰、4f⁷、5s²、5p⁶、6s²
- [Xe]4f⁷、6s²
原子価: 2、3
酸化数: 0、+2、+3

物理特性

相: 固体
融点: 822℃
沸点: 1597℃
CAS番号: 7440-53-1
ICSC番号: (登録無し)

同位体

質量数は、130から167までが確認されており、その中に核異性体も存在する。安定同位体は2つある。

(¹⁵¹Eu)
(¹⁵³Eu)

しかし、双方共に長寿命放射性同位体であると考えられている。

同位体核種	天然存在比	半減期	崩壊	崩壊後生成物
¹³⁰Eu	‐
¹³¹Eu	‐
¹³²Eu	‐		β⁺崩壊	¹³²Sm
¹³³Eu	‐		β⁺崩壊	¹³³Sm
¹³⁴Eu	‐		β⁺崩壊	¹³⁴Sm
¹³⁵Eu	‐		β⁺崩壊	¹³⁵Sm
¹³⁶Eu	‐		β⁺崩壊	¹³⁶Sm
¹³⁷Eu	‐		β⁺崩壊	¹³⁷Sm
¹³⁸Eu	‐		β⁺崩壊	¹³⁸Sm
¹³⁹Eu	‐		β⁺崩壊	¹³⁹Sm
¹⁴⁰Eu	‐		β⁺崩壊	¹⁴⁰Sm
¹⁴¹Eu	‐		β⁺崩壊	¹⁴¹Sm
¹⁴²Eu	‐		β⁺崩壊	¹⁴²Sm
¹⁴³Eu	‐		β⁺崩壊	¹⁴³Sm
¹⁴⁴Eu	‐		β⁺崩壊	¹⁴⁴Sm
¹⁴⁵Eu	‐	5.93日	EC崩壊	¹⁴⁵Sm
¹⁴⁵Eu	‐	5.93日	β⁺崩壊	¹⁴⁵Sm
¹⁴⁶Eu	‐	4.59日	EC崩壊	¹⁴⁶Sm
¹⁴⁶Eu	‐	4.59日	β⁺崩壊	¹⁴⁶Sm
¹⁴⁷Eu	‐	24.1日	EC崩壊	¹⁴⁷Sm
			β⁺崩壊	¹⁴⁷Sm
			α崩壊	¹⁴³Pm
¹⁴⁸Eu	‐	54.5日	EC崩壊	¹⁴⁸Sm
			β⁺崩壊	¹⁴⁸Sm
			α崩壊	¹⁴⁴Pm
¹⁴⁹Eu	‐	93.1日	EC崩壊	¹⁴⁹Sm
¹⁵⁰Eu	‐	36.9年	EC崩壊	¹⁵⁰Sm
^150mEu	‐	12.6時
¹⁵¹Eu	47.8%	安定核種(中性子数88)
¹⁵²Eu	‐	13.4年	EC崩壊	¹⁵²Sm
			β⁻崩壊	¹⁵²Gd
			β⁺崩壊	¹⁵²Sm
^152m1Eu	‐	9.32時
^152m2Eu	‐
^152m3Eu	‐
^152m4Eu	‐
^152m5Eu	‐	96分
¹⁵³Eu	52.2%	安定核種(中性子数90)
¹⁵⁴Eu	‐	8.6年	β⁻崩壊	¹⁵⁴Gd
¹⁵⁴Eu	‐	8.6年	EC崩壊	¹⁵⁴Sm
^154mEu	‐
¹⁵⁵Eu	‐	4.8年	β⁻崩壊	¹⁵⁵Gd
¹⁵⁶Eu	‐	15日	β⁻崩壊	¹⁵⁶Gd
¹⁵⁷Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁵⁷Gd
¹⁵⁸Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁵⁸Gd
¹⁵⁹Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁵⁹Gd
¹⁶⁰Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁶⁰Gd
¹⁶¹Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁶¹Gd
¹⁶²Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁶²Gd
¹⁶³Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁶³Gd
¹⁶⁴Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁶⁴Gd
¹⁶⁵Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁶⁵Gd
¹⁶⁶Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁶⁶Gd
¹⁶⁷Eu	‐		β⁻崩壊	¹⁶⁷Gd

安定核種に対し、質量数が大きすぎるまたは小さすぎる場合は複雑な崩壊となり、質量数が小さいと陽子放射、大きいと中性子放射が同時に起こることがある。

特徴

ブラウン管(CRT)の蛍光体として使われており、赤・青・緑の三色のうち赤色の発生に使われている(なお、青色はセリウム、緑色はテルビウム)。

また、三波長蛍光灯にも使われており、赤・青・緑の三色のうち赤色と青色の発生に使われている(なお、緑色はセリウムとテルビウム)。

安全性

危険性

引火点: (該当資料なし)
発火点: (該当資料なし)
爆発限界: (該当資料なし)

有害性

刺激
- 腐食性: (該当資料なし)
- 刺激性: (該当資料なし)
- 感作性: (該当資料なし)
毒性
- 急性毒性: (該当資料なし)
- 慢性毒性: (該当資料なし)
- がん原性: (該当資料なし)
- 変異原性: (該当資料なし)
- 生殖毒性: (該当資料なし)
- 催畸形性: (該当資料なし)
- 神経毒性: (該当資料なし)

環境影響

分解性: (該当資料なし)
蓄積性: (該当資料なし)
魚毒性: (該当資料なし)

発見

1896(明治29)年、フランスの科学者ウジェーヌ=アナトール・ドマルセー(Eugène-Anatole Demarçay)により、当時は純粋と思われていたサマリウム中に未知の元素が含まれることが発見された。そして1901(明治34)年に、この元素の単離に成功した。

元素名は、ヨーロッパにちなむ。

主な化合物

酸化ユウロピウム(Ⅲ) (Eu₂O₃)
硫酸ユウロピウム(Ⅱ) (EuSO₄)

前後の元素

	1	2	3	4	5	6	7	8	9	10	11	12	13	14	15	16	17	18
1	H																	He
2	Li	Be											B	C	N	O	F	Ne
3	Na	Mg											Al	Si	P	S	Cl	Ar
4	K	Ca	Sc	Ti	V	Cr	Mn	Fe	Co	Ni	Cu	Zn	Ga	Ge	As	Se	Br	Kr
5	Rb	Sr	Y	Zr	Nb	Mo	Tc	Ru	Rh	Pd	Ag	Cd	In	Sn	Sb	Te	I	Xe
6	Cs	Ba	*	Hf	Ta	W	Re	Os	Ir	Pt	Au	Hg	Tl	Pb	Bi	Po	At	Rn
7	Fr	Ra	**	Rf	Db	Sg	Bh	Hs	Mt	Ds	Rg	Cn	Nh	Fl	Mc	Lv	Ts	Og
8	Uue	Ubn	Ubu
			*	La	Ce	Pr	Nd	Pm	Sm	Eu	Gd	Tb	Dy	Ho	Er	Tm	Yb	Lu
			**	Ac	Th	Pa	U	Np	Pu	Am	Cm	Bk	Cf	Es	Fm	Md	No	Lr

62 サマリウム ‐ 63 ユウロピウム ‐ 64 ガドリニウム

リンク

用語の所属

元素

ランタノイド

遷移金属元素

希少金属

ア	イ	ウ	エ	オ
カ	キ	ク	ケ	コ
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