常温で液体である唯一の非金属元素。
安定同位体は二つある。
| 同位体 | 天然存在比 | 半減期 | 崩壊の種類 | 崩壊後生成物 |
|---|---|---|---|---|
| 75Br | ‐ | 1.61時 | β+崩壊 | 75Se |
| EC崩壊 | 75Se | |||
| 76Br | ‐ | 16.2時 | β+崩壊 | 76Se |
| EC崩壊 | 76Se | |||
| 77Br | ‐ | 58.0時 | EC崩壊 | 77Se |
| β+崩壊 | 77Se | |||
| 79Br | 50.69% | 安定核種(中性子数44) | ||
| 80Br | ‐ | 17.6分 | β−崩壊 | 80Kr |
| EC崩壊 | 80Se | |||
| 81Br | 49.31% | 安定核種(中性子数46) | ||
| 82Br | ‐ | 1.47日 | β−崩壊 | 82Kr |
| 83Br | ‐ | 2.4時 | β−崩壊 | 83Kr |
(塩素に似た)独特の臭いを持つため、臭素という名がある。
しかし、臭いもの全てが臭素で出来ている訳ではない。ゴミやトイレの臭気の原因は臭素ではなく、有機物などが原因の主である。
1826(文政9)年、フランスのアントワーヌ・ジェローム・バラール(Antoine Jérôme Balard)によって、海水中より発見された。
しかしそれ以前、ドイツの科学者ユストゥス・フォン・リービッヒ(Justus von Liebig)が臭素を手にしていた。だが製塩会社から分析を依頼された赤褐色の液体を、塩素と沃素の化合物だという先入観により誤認し、新元素発見の機会を逃してしまっていたのである。
リービッヒは後に、学生に対し、研究者としての重要な教訓として、この件を語り継いだとされている。
化学名は、ギリシャ語で悪臭を意味する「bromos」から命名された。